イライラしながら目覚めた朝。
何に苛立っているのか、自分でもよくわかっている。
未完了のタスクを抱え、それに手をつけるのも億劫になる。
やめていた酒に手を出し、そうやって紛らわせている自分が、また嫌になる。
こういう状態を「ツァイガルニク効果」というらしい。
脳の中に処理待ちの未完了タスクを抱え、認知的緊張――未解決の状態をつくり出してしまうのだという。納得である。
そんな折、先日入庁した新人官僚に向けた高市首相のスピーチを聴いた。
見事だった。
これから職業人として一歩を踏み出す若者たちに、未来への想像力を広げさせると同時に、日々の具体的な業務の重要性を丁寧に説いていた。
彼女が描いた未来の日本の姿には、先日YouTubeで観た、アーティスト・村上隆の掲げる「富国強藝」という思想と通じるものを感じた。
二人とも、私より少し年上の同世代の先輩である。
これまで積み上げてきたものをもとに、社会を少しでも良くしようとしている。
それは、スタートダッシュのようでもあり、最後のラストスパートのようでもある。
私たちは、そういう年齢に差しかかっているのだろう。
私も、少し気持ちが楽になった。
私にできることは限られている。


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