目の前の景色がかわる瞬間

気になることを抱えて歩いていると、何かを切っ掛けに目の前の景色が変わることがある。思いもしなかったことが、突然目に入ってくることがある。

「ああ、もともとここにあったのか・・」そんな感覚だ。

身体現象学の哲学者メルロ=ポンティが、ジャンドリンの「暗在性」の哲学に影響を与えたことは学んでいた。しかし最近になって、彼が印象派のセザンヌの絵画を深く研究していたことを知った。

人間の特徴の一つは、視点を移動できることにあるのだと思う。

主観と客観、具体と抽象、認知とメタ認知、サブジェクトとオブジェクト、戦術と戦略などが勝手に頭に浮かんでくる。

熱くなった議論の席で、ふと立ち止まり、その場全体を眺め直してみる。そうした態度は、とても大切なのではないかと思う。自分の場合、煮詰まった頭を抱えて温泉に浸かるのも同じかもしれない。

そして、多様な視点のあいだを繋ぎ、調整しているのが身体感覚なのだと思う。腹落ちがするという言葉が表している。

こんなことを考えている時が、一番楽しい。これをいかに日々の生活へ落とし込み、人に伝えていくか。それが今後の課題である。

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