2026年初稽古

みなさんこんにちは。南アルプスの深澤です。

お正月休みも終わり、私が携わる山梨県立大学少林寺拳法部の活動も再開しました。今年最初の練習でしたが、就職活動や課題提出が佳境に入っている3年生はお休みとなり、2年生と1年生だけでのスタートとなりました。

そんな中、慣れないながらも2年生が中心となって、主体的に修練を進めてくれていました。
小さなコミュニティーではありますが、自分たちの文化を次の世代につなごうとする姿に、あらためて人間らしい尊さを感じます。
個人心理学の創始者アルフレッド・アドラーが語った「共同体感覚」という言葉の意味を、目の前の光景から実感する思いでした。

初稽古でもあったため、この日は私から、呼吸・動作・イメージを組み合わせて「内部感覚(interoception)」を高めるエクササイズを提案してみました。
普段の練習とは少し違う心身へのアプローチに、部員たちも興味を持ってくれたようです。

年末には、日本武道学会少林寺拳法分科会第2回研究会に参加し、『仙腸関節と少林寺拳法』というご演題から多くの学びを得ました。

技の威力やスピード、そして身体の安定性に大きく関わる、骨盤内で起こるごく微細な関節運動。
そこに仙腸関節の「関節包内運動」が関与しているというお話は、とても印象的でした。

また骨盤周囲は、自律神経(特に副交感神経)や姿勢制御、情報処理とも深く関係している部位であり、恐怖や緊張、防御反応、長期的なストレスによって固まりやすい場所でもあるとされています。

実際、線維筋痛症に代表される慢性一次疼痛では、心理的要因の影響を受け、骨盤周囲の違和感や痛みを訴えるケースが多いとも言われています。
実は、これは私自身も経験してきたことでもあります。

こうした学びを踏まえ、武道の修練を通して骨盤周囲の柔軟性を高め、可動域を広げていくことは、心身の健康、ひいては心疾患の予防にも何らかの形で貢献できるのではないか、そんな仮説を持つようになりました。

「鍛える武道」と同時に「整える武道」。
武道が心身の養生に寄与する一因となるためには、内部感覚の感度を丁寧に育てていくことが大切なのだと思います。

こんなことを考えている時間が、実は一番楽しかったりします。
だからこそ、武道はやめられません。

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