印象派の揺さぶり

会期ぎりぎりになったが、モネ展を観て来た。
『モネ没後100年 クロード・モネ ― 風景への問いかけ』

こんなにも引き込まれるとは思わなかった。
美術史を少しかじり、知識が増えたことも関係しているのかもしれない。しかし、それを差し引いても、絵を見ているうちに、自分の体が解放されていくような感覚を覚えたのは初めての体験だった。

「私が求めているのは瞬間性であり、特に“包み込むもの”だ」

この一文を読んだ時、「主客未分」という言葉が頭に浮かんだ。
また、言葉で分節される以前の、ありのままの体験ということも思い出した。

様々な修行の目的が、「我執を去り、自在を得ること」にあるのだとすれば、モネもまた、キャンバスの前でそれを探求していたのかもしれない。

展示を観た後は、同い年の会社仲間とお茶を飲んだ。
お互い再雇用の一年契約で働いているのだが、彼は今回、契約を更新しないという。

健康寿命を逆算すると、残された時間は決して多くない。だからこそ、悔いの残らないよう、今やりたいことに集中したいのだと話してくれた。

いろいろな意味で、貴重な一日だった。
今もなお、胸が静かに揺さぶられているのを感じている。

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