外へ出ると、なぜかうろうろしてしまう。
車に乗り、目的地を決めて走り始めるのだが、途中で「あれもついでに」と思いつき、寄り道を重ねてしまう。まるでノマド(遊牧民)のようだ。
韮崎のラザウォークにあるユニクロなら、探していた昨年モデルの、織り目の粗いボタンダウンシャツが残っているかもしれないと思い立ち、立ち寄ってみた。
すると、ハンガーに掛かったサンプル品が一枚だけ残っていた。
事情を話し、それを譲っていただくことにした。
こんな偶然の出会いが、何とも嬉しい。
道中、ふと八田ふるさと伝承館のことを思い出し、特別展の藍染展を見学することにした。
荊沢から落合にかけては、かつて藍の栽培が盛んだったという。私がかろうじて記憶している桑畑の風景よりも、さらに前の時代の話である。
何度も訪れている施設なのに、二階の展示室へ入るのは今回が初めてだった。
すると、そこには国指定文化財である縄文時代の土偶が展示されていた。
旧櫛形町から長野県茅野市にかけては、高度な縄文文化が栄えていたという。
火を象徴する土器は各地で見つかるが、この地域では水を意匠化した文様が特徴なのだそうだ。
実に興味深い。
今度は時間を取って、もう一度ゆっくり見学してみよう。
そんな寄り道を重ねた結果、当初の目的地だったスターバックスへたどり着くまでには、ずいぶん時間がかかってしまった。
本来の目的は、スタッドレスタイヤから夏タイヤへの交換である。
作業を待つ間、何気なく読み始めた『ドラゴンボール』に、すっかり引き込まれてしまった。
何十年ぶりだろう。
結末は知っているはずなのに、悟空とセルの戦いから目が離せない。
タイヤ交換が終わっても、そのままオートバックスを後にすることができなかった。
これでよいのだろうか。 いや、人生とは案外、筋書きのないドラマなのかもしれない。

コメント